自然塗料ってどんな塗料？

外壁・屋根塗装に使用する塗料はさまざまなものがありますが、技術の進化に伴って合成樹脂を原料とした塗料が主流となりました。
たくさんの機能を持っていて、さらに高い耐久性を持った塗料も増えてきています。
しかしながら塗料に含まれている化学物質が原因となって引き起こされる化学物質過敏症やシックハウス症候群などの健康被害も問題となっています。
そのようなことを知って、できるだけ体にも優しい天然の素材を原料とした塗料を使用したいとお考えの方もいるのではないでしょうか？
そんな方におすすめなのが「自然塗料」です。
そこで今回は自然塗料についてご紹介したいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。

そもそも自然塗料とは？

実は日本において、自然塗料について明確な定義はありません。
そのため注意していただきたいのが、自然塗料は安全だと決めつけてはいけないということです。
明確な定義はないと言ったものの、主に自然塗料は原料に石油や合成顔料を含んでいないものを言います。
柿渋や白ロウ、蜜ロウ、ラベンダーオイルなどが使用されることが多く、成分からも人や環境に優しそうというのが伝わると思います。
日本で販売されている自然塗料に着目すると、ドイツのメーカー製のものが大多数を占めています。
とはいえ、国内メーカーの製品もありますので気になった方はぜひ一度調べてみてください。

自然塗料の種類について

自然塗料は主に使用されている素材によって分類することができます。
多くの素材が用いられていますが、今回は代表的な３種類をご紹介していきたいと思います。

ワックス系

ワックス系の自然塗料は主成分として蜜ろうなどの動物性や植物性由来の天然ろうが用いられた塗料です。
ワックス系の自然塗料を木材に塗ると表面の撥水性や防汚性を高めることができます。
塗ったワックスは時間の経過によって少しずつ失われていくので定期的に塗り直すことが重要となります。

オイル系

オイル系の自然塗料は主成分としてひまわり油や胡桃油などの天然の植物油が使用されています。
オイル系の自然塗料では塗料を塗った後に布などで拭き取る「オイルフィニッシュ」という方法を使用するときによく用いられます。
塗った表面に塗膜を作らないという特性があるので特に木材との相性が良い種類の塗料となっています。

オイルワックス系

こちらの種類はオイル系とワックス系の機能を融合したものとなっています。
今回ご紹介している３つの中で最もバランスの取れた塗料と言うことができるでしょう。
木材と相性が良いのはもちろんのこと、他の自然塗料と比較すると木材を保護する機能も高くなっています。

自然塗料を使用するメリット

自然塗料の優れている点をここではご紹介したいと思います。

安全性の高さ

主原料が天然の成分ということによる安全性の高さが最も大きなメリットであると言えるでしょう。

特異的な質感

抽象的な表現となってしまいましたが、木目を生かした温もりのある質感を楽しむことができます。
また、手触りや色味なども時間が経つごとに深まっていきます。
そのため時間をかけて楽しむことができると言うのも自然塗料を使用するメリットであると言えるでしょう。

自然塗料を使用するデメリット

ここでは逆に自然塗料を使用する際に注意していただきたいデメリットについてご紹介いたします。

他の塗料よりも高価で施工時間が長くなってしまう

自然塗料は他の合成塗料と比較すると成分にこだわっている分、若干高価になってしまいます。
また、自然塗料は乾燥に時間がかかってしまうので合成塗料と比較すると施工時間が長くなってしまう傾向にあります。

耐候性が低い

合成塗料と比較すると耐候性が低くなっているので、日常的に水拭きやワックスクリーナーをかけるなどのお手入れが必要となる場合があります。
いずれにしろ化学塗料を使用するよりもこまめなメンテナンスが必要となることを理解しておくようにしましょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
今回は自然塗料についてご紹介させていただきました。
自然塗料と言っても万人に安全とは限らないけれども化学塗料よりは安全性の高いこと、特異的な質感を醸し出せるのが魅力の反面、価格が高かったり耐候性が低めなどのデメリットも持ち合わせています。
ご自身のお住まいにどの塗料が適切か、しっかりと塗装業者と相談して決定するようにしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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