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外壁塗装のダブルトーン工法とその魅力を徹底解説
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外壁塗装のダブルトーン工法とその魅力を徹底解説

外壁塗装のダブルトーン工法は、住宅の外観に独自性をもたらす革新的な塗装方法です。この手法では、異なる色を組み合わせて立体感を演出することが可能です。たとえば、ベースとなる色とアクセントとなる色を使い分けることで、シンプルながらもおしゃれな外観に仕上がります。
さらに、ダブルトーン工法は色の組み合わせによって、住宅の個性を引き立てるだけでなく、近隣の住宅とは異なるユニークな印象を持たせることもできます。また、使用する塗料の質によって耐久性や防水性能も向上し、長期間にわたって美しい外観を保つことができます。
このように、ダブルトーン工法を用いることで住宅の価値を高めることができるため、リフォームを検討中の方には大変おすすめの手法です。ぜひ、外壁塗装の選択肢として考えてみてはいかがでしょうか
ダブルトーン塗装とは?2色塗り分けで立体感を生む外壁塗装

ダブルトーン塗装とは、簡単に言うと外壁を2色で塗り分けて仕上げる外壁塗装の手法です。一般的な外壁塗装は壁全体を1色で塗る「単色塗り」が基本ですが、ダブルトーン塗装では外壁表面と目地(壁材の継ぎ目や凹んだ部分)を異なる色で塗装し分ける点が大きな特徴です。凹凸のあるサイディングボードやタイル調の壁でこの2色重ね塗りを行うことで、立体感が際立ち高級感のある仕上がりになります。まるで本物のレンガや石積みのような風合いを表現できるため、他の家とは一味違うワンランク上のおしゃれな外観にしたい方に適した塗装方法です。
例えば「目地部分に黒、表面にレンガ色」を塗ると本物のレンガ壁のような質感を再現できます。下地の黒がレンガ同士の目地(モルタル目地)のように見え、上に重ねたレンガ色が表面に乗ることで陰影が生まれます。このように2色を使うことで外壁に奥行きが出て、古くなった外壁も新築同様に生き生きと蘇らせることができます。
ツートン塗装(ツートーンカラー)との違い
なお、似た言葉に「ツートン塗装(ツートーンカラー)」がありますが、ダブルトーン塗装とは別物なので混同に注意しましょう。ツートン塗装とは、建物の異なる部分を2色に塗り分ける方法です。例えば「1階部分はベージュ、2階部分はブラウン」「外壁は白系、屋根はネイビーに塗装する」など、建物をエリアごとに2色で塗り分けて配色する塗装を指します。一方、ダブルトーン塗装は1つの壁面内で2色を重ねて塗装する点が異なります。ツートン塗装では上下や部分ごとにカラーを変えることでコントラストを楽しむのに対し、ダブルトーン塗装では壁材の凹凸模様を活かして陰影を付け、素材感や立体感を強調する仕上がりになるのが特徴です。目的や印象が異なるため、外壁リフォームの際は自宅にどちらの手法が適しているか業者とよく相談しましょう。
ダブルトーン塗装のメリット・魅力

ダブルトーン塗装には、通常の単色塗りにはない多くのメリットがあります。ここでは主な魅力を3つご紹介します。
デザイン性の向上(立体感・高級感)
目地色と外壁色を塗り分けることで陰影が生まれ、奥行きのある高級感のある仕上がりになります。凹凸模様が強調されるため、サイディング本来の意匠性(デザイン性)を最大限に引き出すことができます。平坦になりがちな単色塗装と比べ、おしゃれでワンランク上の外観になるのが大きな魅力です。
耐久性・耐候性の向上
ダブルトーン塗装は通常より塗り重ねる回数が多くなるため、塗膜が厚く強固になる分、耐久性・耐候性が高まるメリットもあります。紫外線や雨風から外壁を守る塗膜が増えることで劣化しにくく、外壁の美観が長持ちします。「見た目の高級感だけでなく耐候性も向上する」ため、外壁を長持ちさせたい方にもおすすめの工法です。
独自性・オリジナリティの演出
2色の組み合わせ次第でさまざまな表情を作り出せるため、自分好みのデザインに仕上げられるのも魅力です。他の家とは違う個性的な外観にしたい場合や、新築当初のサイディング模様を復活させたい場合に最適です。周囲とはひと味違う配色で住まいに個性をプラスでき、愛着や満足感もより高まるでしょう。複数色を使うダブルトーン塗装は美しさと機能性を兼ね備えた外壁仕上げの選択肢と言えます。
このように、ダブルトーン塗装はデザイン面・機能面の双方でメリットがあります。ただし費用や施工に手間がかかる点もあるため、次の章で通常の単色塗装との比較を踏まえて解説します。
ダブルトーン塗装に向いている外壁材
ダブルトーン塗装はどんな外壁にも適用できるわけではありません。特に効果を発揮するのは、表面に凹凸や目地模様のある外壁材です。代表的なのは窯業系サイディングボードで、住宅の外壁に広く使われる素材です。タイル調・レンガ調・石積み調などのパターンが刻まれたサイディングは、ダブルトーン塗装との相性が抜群です。凹凸部分に陰影が付き、以下のような魅力的な仕上がりが期待できます。
タイル調サイディング
表面の凹凸により色の重なりが強調され、モダンで洗練された印象になります。外壁全面だけでなく、一部のアクセント壁としてタイル調+ダブルトーンを採用するのも人気です。
レンガ調サイディング
ダブルトーン塗装によって自然で高級感のあるレンガ壁風の仕上がりが実現します。レンガ一つ一つに深みが生まれ、年月を経た風合いも演出できます。
石積み調サイディング
重厚感ある石積み柄の外壁では、ダブルトーン塗装がその質感を際立たせます。リアルで迫力のある外観となり、洋館のような風格が醸し出せます。
一方で、凹凸が少ない平滑な外壁材にはダブルトーン塗装は不向きです。例えばモルタル壁(リシン・スタッコ等の吹き付け仕上げ)や金属サイディングなど、表面に明確な目地や模様がない場合は2色に塗り分けても立体感が得られず、手間の割に効果が薄いことがあります。そのため、ご自宅の外壁素材がダブルトーン塗装に適しているかどうかは事前に専門業者に判断してもらうことが大切です。
築10年以上経過したサイディング外壁はダブルトーン塗装を検討する価値があります。新築時に柄付きサイディングだった住宅でも、経年で色柄が薄れた場合はクリア塗装(透明塗料で保護)ができず、通常は単色塗りつぶしになってしまいます。しかしダブルトーン塗装なら、劣化が進んだ外壁でも美しくリフレッシュでき、見た目の美しさと耐久性を同時に向上させることが可能です。実際、「築10年以上でクリヤー塗装が困難な外壁にも適用可能で、見た目だけでなく耐久性も向上する」と紹介している専門業者もあります。このように、本来のデザインを甦らせつつ外壁を長持ちさせたいというケースでは、ダブルトーン塗装は非常に有効な選択肢と言えるでしょう。
単色塗装との違い:仕上がり・費用・工期の比較

ここで改めて、一般的な単色塗装とダブルトーン塗装の違いを整理しておきましょう。仕上がりの印象だけでなく、施工の手間や費用面でも相違があります。
- 仕上がりの違い: 前述の通り、ダブルトーン塗装は立体感と美観性が非常に高い仕上がりになります。凹凸を活かした陰影によって奥行きのある表情が生まれ、見る人に高品質な印象を与えます。一方、単色塗装はシンプルで落ち着いた美しさが持ち味です。外壁全体を一色で統一するためスッキリとまとまりますが、質感は平面的になります。言い換えれば、ダブルトーン=豪華で華やか、単色塗装=シンプルで綺麗といった違いです。どちらが良いかは好みや建物のデザインによりますが、立体的で凝ったデザインにしたいならダブルトーン塗装が適しています。
- 費用の違い: ダブルトーン塗装は通常の単色塗装より費用が高くなります。塗料を2色使い分け手間が増える分、相場で+10~20万円程度の追加費用がかかるとされています。使用塗料のグレードや外壁の広さにもよりますが、概ね通常より2割前後割高と見込んでおくとよいでしょう。これは後述するように工程が一つ増えて手間と時間がかかるためで、仕上がりの美しさと耐久性向上の分のコストと考えることができます。
- 工期(施工期間)の違い: ダブルトーン塗装は塗装工程が増えるため、工期も若干長くなります。上記の例では単色塗装が約10日、ダブルトーン塗装は約12日かかったとされています。実際の工期は天候や建物規模によっても変わりますが、通常より1~2日程度多めに見ておくと良いでしょう。塗料の乾燥時間もしっかり確保する必要があるため、雨の多い時期にはスケジュールにゆとりを持つことが大切です。いずれにせよ、戸建て外壁塗装全体では約2週間前後が一つの目安ですので、ダブルトーン塗装でもその範囲で完了するケースがほとんどです。
- 施工の難易度の違い: ダブルトーン塗装は高度な塗装技術を要します。特に2色目(上塗りのアクセント色)を塗る際、毛足の短い特殊なローラーや繊細な手作業で目地部分に塗料が付かないよう表面だけ塗装するテクニックが必要です。熟練した職人でなければムラになったり、意図せぬ部分に色が乗ってしまうリスクがあります。一方、単色塗装はローラーで一面を一色に塗る通常作業なので施工難易度は高くありません。したがって、ダブルトーン塗装を依頼する際は実績豊富な塗装業者を選ぶことが重要です。
以上が主な違いです。まとめると、ダブルトーン塗装は手間と費用がかかる分、得られる仕上がりや性能面のメリットが大きいと言えます。 外壁に立体感や個性を持たせつつ耐久性も高めたい方には最適ですが、コストを抑えてシンプルに仕上げたい場合は単色塗装の方が向いているでしょう。それぞれ一長一短がありますので、希望に合わせて選択してください。
ダブルトーン塗装の工期は?
ここでは、ダブルトーン塗装の施工期間(工期)について、だいたいの目安を解説します。具体的な数字は条件により前後しますが、計画の参考にしてください。
工期の目安
工期(施工に要する日数)の目安としては、一般的な外壁塗装全体で約10日~2週間程度が多く、ダブルトーン塗装でも大きくは変わりません。実際の工事では天候による中断や予備日も含め、おおむね2週間前後を見ておくと安心です。広島市の場合、梅雨時期や台風シーズンは雨天が続きやすいため、工程に多少の余裕を持たせる傾向があります。
内訳としては、足場架設と高圧洗浄で2日程度、下地処理と養生に2~3日、塗装作業に4~5日、予備日含め計10日前後といった流れになります(建物規模によります)。ダブルトーンでは塗装作業の日数が1~2日伸びる可能性がありますが、大半は準備作業など共通のため、大きな違いはありません。いずれにせよ、業者から提示される工程表を確認し、不明点は事前に尋ねておくと良いでしょう。
ダブルトーン塗装の施工の流れ

それでは、実際にダブルトーン塗装を行う場合の施工手順を簡単にご説明します。基本的な流れ自体は通常の外壁塗装と同じですが、最後にアクセント色による仕上げ工程が加わる点が特徴です。一般的な戸建て塗装のプロセスは以下の通りです。
仮設足場の設置・養生
作業用の足場を組み、安全に施工できる環境を整えます。周囲に塗料が飛び散らないよう、窓や玄関、地面など塗装しない部分をビニールシートや養生テープで覆います。
高圧洗浄
専用の高圧洗浄機で外壁全体の汚れや古い塗膜の粉、コケ・カビ等を洗い落とします。これをすることで下地がきれいになり、新しい塗料の密着性が高まります。汚れを十分に落とし切ることが長持ちの秘訣です。
下地処理(補修・シーリング工事)
壁面のヒビ割れ補修や、劣化したシーリング(目地のゴム状充填材)の打ち替えを行います。古いシーリング材をすべて撤去し、新しい高耐久シーリング材を充填します。これにより継ぎ目の防水性が回復し、雨水侵入を防ぎます。下地処理は見えない部分ですが、塗装の仕上がりと耐久性を左右する重要な工程です。
下塗り(プライマー塗布)
外壁全体に下塗り剤(シーラーやプライマー)を塗布します。下塗りは接着剤のような役割を持ち、下地と上塗り塗料を密着させるためのものです。白や半透明の下塗り材をムラなく塗り、乾燥させます。
中塗り(ベースカラー塗装)
下塗りが乾いたら、1色目となるベースカラーを壁全面に塗装します。この中塗りの色が目地部分(凹部)に残る色となります。通常、濃いめ・暗めの色をベースにすることが多く、後で塗る2色目とのコントラストを計算して選びます。ローラーや吹き付けでしっかりと塗り込み、乾燥後もう一度同じ色で重ね塗りする場合もあります(塗料や下地の状態により異なります)。
上塗り(アクセントカラー仕上げ)
2色目となるアクセントカラーを塗装します。これがダブルトーン塗装ならではの工程です。毛足の短い特殊ローラーやハケを用いて、凹部に塗料が入り込まないよう表面(凸部)のみを丁寧に塗り、色を重ねます。職人の腕の見せ所であり、凸部に選んだ色で外壁全体の表情が決まります。塗り残しやはみ出しがないよう慎重に仕上げます。この工程を経て、ようやく2色塗り分けの美しい外壁が完成します。
最終点検・足場解体
塗りムラや塗り残しがないか最終確認し、問題なければ足場と養生を撤去して作業完了となります。周囲の清掃も行い、お客様と仕上がりを確認します。塗装箇所にはメーカーや施工店ごとの保証書が発行されるのが一般的です。これで全ての工程が完了です。
以上が施工の流れです。専門的な用語も出てきましたが、要は下地を整えた上で下塗り→中塗り(1色目)→上塗り(2色目)と複数回塗装していくイメージです。ダブルトーン塗装では特に最後の色分け塗装に時間を要しますが、その分仕上がりの満足度は高いでしょう。信頼できる業者に依頼すれば、適切な手順で丁寧に施工してもらえるので安心です。
まとめ
ダブルトーン塗装は、広島市の戸建て住宅の外壁リフォームにおいて、デザイン性と耐久性を両立できる魅力的な選択肢です。他とは違うおしゃれな外観にしたい、古くなったサイディングを甦らせたいという方にとって、有力な工法と言えるでしょう。費用や工期は若干かさむものの、その分得られる満足度は高く、長い目で見れば外壁の寿命を延ばすことにもつながります。ぜひ信頼できるプロに相談し、ご自宅に合った最適なプランを検討してみてください。広島での外壁塗装なら、ぜひ佐々木塗装もご検討していただければ幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。
佐々木塗装は広島市安佐北区を中心に、広島県内一円を施工範囲として、外壁塗装や屋根塗装を行っています。
品質にこだわり、一軒一軒丁寧に、お施主様に寄り添って施工しております。
広島県で外壁塗装をご検討なら、ぜひ『外壁塗装広島 株式会社 佐々木塗装』にお気軽にご相談ください。