軒天の役割とは？

「軒天って聞いたことはあるけれど実際にどのようなもの？」「どんな役割があるの？」と疑問に感じている方もいらっしゃると思います。
軒天は簡単に言うと住宅の見栄えを良くしたり、外壁の劣化を防止する働きがあります。
使用する素材によっては耐火性を高めることも可能です。
そこで今回は軒天についてその特徴について詳しくご紹介したいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。

軒天とは？

軒天とはそもそも屋根の裏側についた部分のことを指します。
屋根の一部は外壁から外側に突き出していますが、この突き出た部分を「軒」と呼びます。
特に先端部分は「軒先」、軒の下側にある部分を「軒下」と言います。
「軒天」は屋根の裏側のことをいい、外から住宅を見上げたときに見える軒の裏側のことを言います。
軒天は「軒裏」と言われることもありますが、意味は同じです。
近年では費用の削減や見た目の美観のために軒をつけないと言うお家もあります。
しかし軒がないと外壁自体が劣化してしまいやすいというデメリットもございます。
こちらについてもまた後ほど詳しくご紹介させていただきます。

軒天の役割

先ほど、軒天についてはご説明させていただきましたが、一体どのような役割があるのでしょうか。
ここでは軒天の役割についてご紹介させていただきます。

外壁の劣化防止

最も大きな軒天の役割と言っても過言ではないのがこの「外壁の劣化防止」です。
雨水や太陽からの紫外線が直接外壁に当たってしまうと汚れや色褪せによって経年劣化が早まってしまいます。
しかし、軒天をつけることで雨水や紫外線から外壁を守り、耐久性を高めることが可能となります。
そうすると結果的にメンテナンスの負担も軽減することができるでしょう。

デザイン性の向上

屋根の構造部分を隠すことができることで住宅の見た目をスッキリとさせることが可能となります。
軒天の形状や素材はデザイン性に大きく影響を与えるため、意外かもしれませんが全体の印象に拘るほどです。

延焼の防止

軒天には延焼防止の機能もあります。
もしも自宅で火災が発生した時に屋根に延焼してしまうと家屋全体に火が広がってしまいますが、軒天を不燃材で防ぐことで屋根への延焼を予防することができます。

軒天の素材

軒天にはどのような素材が用いられることが多いのか、主な例をここではご紹介いたします。

金属系

軒天に使用される金属系の素材としてはガルバリウム鋼板やアルミスパンなどがあります。
耐火性や耐久性に優れており、錆びにくい素材であるため塗装の回数が少なく済むという利点があります。
しかし、単価が高いことから一般住宅ではあまり使用されることが少ない素材です。

木材系

木材系ではカラーベニヤや化粧合板が使用されることが多いです。
家具などで多く使用される素材で、他の素材と比較して安価であるため主に補修を行う際に使用される素材です。
耐久性は低めで、経年劣化の影響を受けやすい素材になりますので、機能を維持するためには定期的なメンテナンスを要します。

不燃材

先ほども少しご紹介しましたが、ケイカル板やフレキシブルボードなどが不燃材の代表例です。
機能面とコストのバランスが良いことから多くの住宅に用いられ、新築でも補修でもよく使用されます。

軒天のメンテナンス方法

軒天のメンテナンス方法はその劣化状態によって異なります。
ここでは、「塗装」「増張り補修」「張り替え工事」の３種類について詳しくご紹介させていただきます。

塗装

軒天の基本的なメンテナンス方法が「塗装」です。
オススメは外壁や屋根の塗装工事を行うときに一緒に軒天の塗装も行うことです。
軒天の耐用年数も外壁や屋根とほとんど変わらないので同時に行うことで足場設置回数を減らすことができるのでコスト削減にも繋がります。
塗料を塗布して、しっかりと乾燥させてから塗り重ねることでより強い塗膜を作成し、耐久性を高めます。
軒天の色味を変えることもできるので外壁や屋根とのバランスを見て考えるようにしましょう！

増張り補修

軒天の表面が剥がれている場合では、もともとある軒天の上から新たな軒天材を貼り付ける増張り補修を行います。
増張り補修では軒天材を剥がしたり処分をするという工程がない分、工期が短く済み、費用も抑えることができます。
増張り補修は部分的に行うと段差ができてしまうので基本的に軒天全体を補修する際の施工方法となります。

張り替え工事

軒天の損傷がひどい場合や、雨漏りを起こしてしまっている場合には張り替え工事を行います。
すでに雨漏りが発生している状況では軒天の下部分まで腐食が広がっていることが考えられます。
張り替え工事では、傷んだ部分のみの補修も可能です。
どの施工方法が適切かは自己判断せずに、必ず業者に相談するようにしましょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
今回は軒天についてご紹介させていただきました。
軒天は住宅のデザイン性を高めるだけでなく、外部の刺激からお家を守るという大切な働きも担っています。
軒天のメンテナンスについては、お家の状態によって異なるので一度業者に相談してみるようにしましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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