築62年、木造2階建ての住宅です 。
屋根は陶器瓦 。
元々はセメント瓦だったそうですが葺き替えをされています 。
増築部分の屋根は鋼板屋根(瓦棒葺き) 。
15年前に塗装をされておられます 。
変退色はもちろん錆びの発生も見られました 。
あまり濃い色だと鋼板は太陽熱を吸収して2階のお部屋が暑くなるので今回は薄めの色をお勧めしました 。
外壁はモルタル 。
これまで2回の塗装歴があるそうで直近の塗装は15年前 。
古いタイプのモルタルなので誘発目地がなくあちこちに大きなクラック(ひび割れ)が見られました 。
また塗膜の膨れや剥がれも見られました 。
これまで、悪くなった箇所を部分的に補修してきているので
外壁は補修跡でボコボコになっていました 。
まずはモルタルの左官補修から始めました 。
モルタルを落として新たなモルタルを作り上げる作業を左官屋さんと岡村で3日ががりで行いました 。
調査の時、気になったのは鉄製のベランダ 。
下から見上げると上裏が錆びて腐食していました 。
奥様はまったく気付いていなかったそうです 。
これ以上錆びが進行して床が抜けるような事が危険です 。
まったく使用していないのなら撤去すればよいのですがお洗濯ものを干すために今後も必要だという事でベランダはアルミ製のものに取り換えを行いました 。
現場調査で初めて拝見させた際には若干不安を感じました 。
築62年 。
本当にきれいになるのだろうか・・・ 。
それを払拭する事ができたのは奥様のおうちに対する深い想い 。
ご結婚する前にご主人が建てられたこのおうちを長い間大切に守ってこられたのです 。
そもそも62年前の建築図面が残っていたのも驚きでした 。
このおうちは62年間のご夫婦の歴史、ご家族の歴史そのもの 。
私たちの仕事はそれをさらに長く維持できるようにする為のお手伝いする事 。
そう思って丁寧に丁寧に仕上げて参りました 。
奥様がきれいになってうれしいと何度もおっしゃっていたのが印象的でした 。
「きれいにしてもらってありがとう 。
」 本当にうれしい言葉でした 。
H様、弊社に工事をお任せいただき本当にありがとうございました 。
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