築14年、 『スウェーデンハウス』のおしゃれで温かみのある木造2階建て住宅です 。
屋根は乾式コンクリート瓦 。
(モニエル瓦 センチュリオン) 瓦に割れやずれは見られませんでしたが全体的に表面塗膜が退色していました 。
乾式コンクリート瓦はカラースラリー層と言われるセメントをペースト状にした物で着色してあり、さらに表面にアクリル系のクリアー塗装がされているのですが先ずはトップのクリアー層から劣化が始まります 。
クリアー層が劣化してくると当然艶もなくなり、着色されたスラリー層はもろに紫外線や雨の影響を受ける事になり次第に退色し表面が粉をふいたような状態になってきます 。
外壁は窯業系サイディングボード 。
1階と2階で違う種類のボードが使用されています 。
1階は色を何色も使用した高意匠サイディング 。
日当たりの悪い面で少し藻の付着は見られましたがきれいに洗浄して今回は透明の塗料を塗って既存のボードの模様を活かすクリアー仕様を行いました 。
目地のシーリングは経年劣化でひび割れていました 。
全面新しいシーリング材に交換しました 。
2階は単色のサイディングボードですが縦にへこみのあるボードで職人さんが塗るのに苦労をしていました 。
調査の際に気になったのはサッシの周りのフレームから壁に流れ出た塗料の跡 。
塗ってあった塗料が水性だったので外壁に付いていた汚れは洗浄できれいに落とす事ができました 。
屋根、外壁、付帯部分にわたってデザインが一体化されているので塗替えによって大きな色の変化を出すのは難しいなと思っておりました 。
とにかく新築時まで復元させる事を目標に丁寧に仕上げていきました 。
幸いな事に新築時で使用した塗料や色番号がすべて残っていたのでそれを元に配色を決めていきました 。
色が変わっていないので変化がないと感じられるかもしれませんが実際に見ると建物全体がリフレッシュしたのが良くわかります 。
職人の為に毎日冷たい飲み物を用意してくださった奥様に感謝です 。
本当にありがとうございました 。
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